先日別記事で「お庭全体の様子が見たい」というありがたいコメントを頂いたので、嬉々として記事にまとめてみる(笑)。
「庭」と言っても普段ガーデニングをしている場所は「2.5 m×2.5 m」くらいの玄関脇のスペースである(東向き)。
※ 一応、リビングの正面(南側)にも5 m四方くらいの庭はあるが、こちらは南側に家があるので、特に冬はそれほど陽当たりがよくない。
そちらは人工芝を敷いて、主に遊び場やちょっとくつろぐスペースとして活用しているほか、その東側にだけゴールドクレストの植木(初めから植えられていた)と、チューリップ、ハナニラ、エビネランなどの植物だけが植えられている。
今回は主にガーデニングをしている東側のスペースのうち、南側の方の庭の変遷について記事にしてみようと思う。
家は北東の角地で、東側に玄関がある(北東の角地だが敷地は南北に長く、南側を駐車場やリビング前の庭として大きく空けてあるので、わりと陽当たりはいい。家の周囲としては三方角地という感じか)。
玄関および家自体は道路よりやや高い位置(1 mくらい)にあり、玄関の階段の両側に前述の2.5 m四方くらいの土のスペースがある。
なので、このブログで何回か「北側の庭」「南側の庭」という書き方をしているが、正確には「北東の庭」「南東の庭」という言い方が正しいか?
午前中に陽がよく当たる場所である。
ガーデニングを始めるまで植物は陽が当たれば当たるほどいいと思っていたが、わりと多くの植物に「半日陰が望ましい」とか「西日には弱い」といったような性質がある。
午前中の半日ほど陽が当たるこのスペースは、わりとガーデニングに向いているということだろう。
別に自分で設計したわけでもなく、建売で最初からついていたスペースなので、初めに見たときは、
「なんだこのスペース……? 一体どうしろと……?」
と途方に暮れたのを覚えている。
わりとよそのお宅では業者が初めから植木を植えてくれていたり、芝生を設置したりしてくれているが、完全にただのカラカラの土だけが入っていたのである。
当時はガーデニングに全く興味がなかったものの「さすがにこの砂漠のようなスペースを放置するのは見栄えが悪すぎる…」と考え、そこそこの見た目にすべく奮闘し始めたのが、ガーデニングという名の沼にハマっていったきっかけである。
全面芝生にする?
まず初めに考えたのは、このスペースを全面的に芝生にしてしまうことであった。
だが調べてみると、芝生というのは意外とメンテナンスが必要で、特に夏場は1週間に1回くらい芝刈りをしないと綺麗な状態が保ちにくいということだった。
ゴルフ場などの美しい芝生は、それはもう関係者の方々の大変な努力で維持されているのである。
かつ、芝生は冬には茶色くなってしまってあまり見た目が美しくないようにも思った。
そこで調べていて「グランドカバー」という芝生の代わりになる植物を知り、植えてみようかと思ったのがスタートである。
※ まあ現在では、週1どころか毎日のように庭に出て植物の世話(花がら摘みとか)をするようになってるんですけどね…(笑)。
グランドカバーを植えてみる
詳しくはグランドカバーや庭整備の個別記事に書いているが、「なるべく常緑」「手があまりかからない」「よく広がる」などの条件で絞ったのが以下の植物たちであった(クリックで個別記事に飛びます)。
・アジュガ
住み始めたのは晩秋だったが、これから春~夏になると雑草も生えてくるだろうから、「これらの植物で埋め尽くしておけば草むしりの手間が省けるだろう……」という考えである。
実際、これらの植物で埋め尽くされている場所は、ほとんど雑草が生えない。
ときどき、わずかなすき間を突いて「ぴょこん!」と雑草が伸びているのを見つけたら、ヒョイっと抜いている程度である。実に助かっている。
庭の変遷
前置きが長くなったが、南側の庭の変遷を見ていく。
2018冬~2019早春
前述のとおり、まずはホームセンターで苗を購入し、植え付けてみる。
この時点では土の重要性など全く分かっていないので、初めから入っていた砂漠のような土に、園芸用の土を少々混ぜてそのまま植え付けてしまっている。
ただ、晩秋~冬なので全然成長しない。
「1ヶ月くらいでそこそこは広がってくれるかな……?」とか期待していたので、当てが外れた思いである。
2月頃、花壇ブロックで花壇を設置したり、飛び石をつくってみたり、シンボルツリーのハイノキを植えたりと試行錯誤。
写真中央付近、なんか水やりをしたような跡があるが、なにせ土の質が悪いのでちょっと雨が降らないとすぐに砂漠化するのである(笑)。
「やばい、枯れる!」とか思って、この頃はわりと頻繁に水やりをしていた。
2019春~夏
3月頃、少し暖かくなってきた。
飛び石の内側にはタイム・ロンギカウリス、外側はクローバー、南側(写真上側)にはダイカンドラ・エメラルドフォールズ、北東側(写真左下)にはリシマキア・オーレアを植えることに決め、それぞれの苗が植え付けてある状態。
ちなみに土の色が明るい茶色→暗い茶色に変わっているのは、後から腐葉土を全面に混ぜ込んで土壌改良をしたためである。これでようやく、乾くとカラッカラ、雨が降ると水たまり、という状況から解放された(笑)。
4月下旬~5月上旬、早速タイム・ロンギカウリスがピンク色の綺麗な花を咲かせてくれている。奥ではアジュガも青紫色の穂を立てて咲いている。
7月。
だいぶグランドカバーが広がってきた。
花壇の中の植物もかなり成長し、後方では高さも出てきている。
イングリッシュガーデン風の庭を目指しているので、花壇はボーダーガーデンを指向している。前面が低く、後方に行くに従って背の高い植物、という配置である。
2019年秋~冬
秋になると花壇後方のベロニカ・ロンギフォリアなどは花が終わる。
花壇の中では、スーパーゼラニウム(ピンク)、サンパチェンス(赤)などの花が長く咲いてくれている。
グランドカバーもよく茂り、飛び石のすき間に所狭しと繁茂していていい感じである。
2020年2月。冬になると花壇の中(特に後方)は少し寂しい感じになる。
花壇の中では、前面のスーパーアリッサム(白い花)が、真冬でもたくさんの小花をつけてくれて、冬の花壇の救世主という感じである。
ゼラニウム(花壇中央、後方)も花は咲いていないものの、独特な葉を常緑で見せ続けてくれて助かる。シロタエギク(花壇両端のシルバーリーフ)もいい働きをしている。
飛び石の内側、ロンギカウリスは写真だとだいぶ茶色っぽく見えるが、実際に庭に出るともう少し常緑を保っているように見える。
グランドカバーは全体的に、暖冬のためかほとんど枯れずに維持することができた。写真左下のリシマキアは常緑というか、冬季には紅葉するが。
2020年春
3月頃になると、パンジーやビオラも大きくなってきて、賑やかになってくる。
宿根のイベリス・ブライダルブーケ(花壇左端の白い花)も咲き出す。
この時期になると、庭に出るたびにワクワクするようになる。
そして突然の雪(笑)。
3月も終わりなのに、こんなこともあるものである。
みなさんもこの雪にはびっくりしましたよね?
せっかく増えてきた花たちが弱ってしまわないか心配だったが、幸い特に大きなダメージはなかった模様。
4月下旬~5月上旬。
再びタイム・ロンギカウリスが満開!
2年目は飛び石の内側を埋め尽くすようなピンク色のじゅうたんが実現された!
通りすがりの方も、他に咲いている花よりもこちらに目が向く模様。
「そのピンクの綺麗な花は何ですか?」と何度も聞かれた。
花壇では引き続きアリッサムやパンジー・ビオラが咲いているほか、後方では大好きなサルビアネモローサ・カラドンナ(青紫色の穂状の花)も咲き始めている。
そして5月中旬、満を持してデルバールのバラ、ローズ・ポンパドゥールが満開になる!
おそらく1年で最も庭が美しい時期だろう。
初めの砂漠のような状態から、よくここまで来たものだ……と、自分で自分を褒めたい気分である(笑)。
5月中旬の庭を、上空(2階の窓)から撮った様子。
緑あふれる庭、という感じになっているのは、やはりグランドカバーの影響が大きい。
コンクリートで固めてしまっていたら、この風景はつくれなかっただろう。夏でも、コンクリートよりも照り返しが少ないので、庭の気温を下げてくれているように思われる。
なおかつ、芝生よりも自然に植物が繁茂している感じになっていると思う。自分としてはこちらの方が好みである。
(芝生は芝生で、しっかり管理された庭、という感じになっていいと思いますが)
おわりに
庭の変遷を改めてまとめてみて、我ながらよくここまで来たものだと思う。
初めは「芝生代わりにグランドカバーを植えてみようか…」といった程度だったが、今ではすっかりガーデニングにハマってしまった(笑)。
正直言って、「ガーデニング」というのは日中時間がある主婦の方などが楽しむ趣味のように思っていたが、やってみるとこんなにも楽しいものだと分かって、この1年半ほどで新しい世界が開けたように思う。
この玄関脇のわずかなスペースで、人生の楽しみが大きく変わるとは想像もつかなかった。今となっては業者に感謝である。
何でも固定観念で判断せず、とにかくやってみる、ということの大切さを学んだような気がする。
今後も少しずつ変化する庭の手入れを、花たちに癒されながら続けていきたいと思う。
( ↓ 花壇や飛び石の設置など、庭づくりの詳細はこちら)
( ↓ もう一つの北側の庭の変遷の記事はこちら!)
( ↓ グランドカバーや花壇の花など、植えている植物の個別記事はこちら。サイドバーからも個別の植物に飛べます)