今年も楽しみな季節がやってきた。
春に一面のピンクのじゅうたんのような花を咲かせてくれるグランドカバー、タイム・ロンギカウリスの花期である。
グランドカバー、芝生の代わりの雑草対策として実に優秀で、花のない季節でもほぼ常緑で庭を彩ってくれる。
やや夏の暑さ・蒸れに弱い面もあるが、基本的には花がら摘みと初夏の刈り込み程度でよく育ってくれる、ガーデニング初心者向けの宿根草・多年草である。
タイム・ロンギカウリスの特徴と育て方
クリーピングタイムという這性のハーブのうち、特に花つきが良い品種。
ハーブの仲間ではあるが、主に観賞用として育てられている。
花のない時期もグランドカバーとして芝生の代わりになり、雑草対策になる。
わが家では実際、繁茂している箇所にはほとんど雑草が生えない。
夏の暑さや過湿にやや弱いので、春の花が終わった後には短めに刈り込んでおくとよい。
タイムの花言葉は「勇気」「活動」など。
花期
3月末~5月くらい。
大きさ
高さは5cm程度で這うように広がる。
水やり
地植えならほぼ不要。鉢植えなら土が乾いたらたっぷりと。
過湿に弱いので乾燥気味を心がけ、水やりのし過ぎに注意。
肥料
春の花が終わった後、緩効性の肥料を与えておくと成長が促進される。
わが家では他の花のついでに発酵油かすをまいたりする程度。
耐寒性・耐暑性
タイムの仲間の中では、耐寒性が高い。真冬にはさすがに葉が多少褐色になるが、わが家では何とか常緑を保つ感じ。
夏の暑さや蒸れにやや弱いので(自分は一回枯らした(笑))、春の花が終わった後、梅雨前に短めに刈り込んでおくとよい。
過去記事のまとめ(1〜2年目の記録)
初めに植え付けてから一度枯らしたり、その後リベンジで植え付けて、2年目には一面のピンクのじゅうたんのようになった記録はこちらの記事から!
今シーズンの開花の記録
昨年の花が終わった後から、今年の開花までの記録。
昨年(2020)9月下旬
一昨年は夏の暑さと蒸れで枯れたりもしたが、昨年は春の花が終わった後に短めに刈り込んでいた成果か、無事に夏を越すことができた。
少し涼しくなってきたくらいの気温のときが、一番良く生育する模様。
昨年(2020)12月上旬
冬でも特に何もせずに元気に常緑を保ってくれている。
クリーピングタイムの仲間の中には、冬には地上部が枯れてしまうものもあるようだが、この品種はなかなか寒さに強くて頼もしい。
今年(2021)3月下旬
今年の1月~2月はわりと寒さが厳しかったので、さすがに一部が枯れかかったような感じにもなっているが、何とか常緑で冬を越してくれた。
(写真ではわりと茶色っぽく見える箇所もあるが、実際に庭で見るともう少し常緑を保っている感じに見える)
そして、新しく出てきた葉に、ついに今年のつぼみを発見!
4月上旬
開花が始まる!
ここからどんどん咲き進む様子を想像して、ワクワクが止まらなくなる。
4月中旬
一度咲き始めると、他のつぼみもどんどん咲いていき、ピンクの領域が広がってくる。
この気持ちを一言で表せば、「楽しい」……としか言えない。
4月下旬
すっかり満開!
緑の葉がほとんど見えなくなるほどの花で覆い尽くされる。
まるで楽園のようである。
眺めているだけで、幸せを感じるホルモンのようなものがどんどん出てくるような感じがする。
5月上旬
そのまま一面の花が続き、5月上旬くらいになると少しずつ花が減ってくる。
花がら摘みを兼ねて短めに切り戻し。
刈るのは一年でこの一回だけ。
芝生を綺麗に維持しようとするのに比べたら、圧倒的に少ない手間である。
花後には緩効性肥料をまいておくと、生育が良くなる。
駐車場のスリットでも満開!
昨年から、駐車場の「+」の形をしたスリットにも植えている。
元々は細かな砂利が入っていたのだが、見た目が無機質でつまらないので、ここに少し土を入れて移植してみた。
昨年はこの程度だったが……。
今年は見事に満開!
ここに植えられているロンギカウリスは、ほぼすべて、他の場所で伸びすぎたものを移植したものである。
乾燥に強いので、わが家ではこんな場所でも何とか生き延びてくれている。
今年も他の場所で茂り過ぎた分を移植して、さらに領域を広げてみようかと計画中。
( ↓ タイム・ロンギカウリスの増やし方・移植の仕方はこちらの記事で詳しく解説しています)
花のアップ
最後に、思いっきり近くに寄って撮った写真を大きめの画像で。
視界がすべてピンクに染まり、幸せに包まれる。
地面すれすれで花を見ている様子は、おそらく傍から見るとかなり変な人に思われそうなので、周囲には気を配る必要があるが(笑)。
ちなみに真ん中に伸びている葉っぱは、今年も徐々に成長してきたアガパンサスである。
おわりに
グランドカバーを検討し始めてから、真っ先に候補になったタイム・ロンギカウリス。
一度は夏の暑さで枯らしたりもしたが、その後は特に手間もかからず元気に生育してくれている。
毎年、春に一面のピンクのじゅうたんが見られるのが楽しみでたまらない。
来年もまた、葉を覆い隠すような花に出会えるのを楽しみにしている。
( ↓ タイム・ロンギカウリスの植え付け、繁殖方法などの過去記事はこちら!)