先日のローズ・ポンパドゥールに続き、もう一つのバラ、オリビア・ローズ・オースチンも2年目の冬剪定を実施!
このバラは特につるバラ的に扱うつもりはなかったが、昨年1本のシュート(枝)がだいぶ長めに伸びてくれたので、その一本(とついでにもう一本)だけはちょっとフェンスに誘引してみようかと考えた。
そして、次の春にたくさんの花を咲かせてもらうため、やはり寒肥も行う。
耐病性が極めて高く、ほぼ無農薬で育てられるので、実にガーデニング初心者向けのバラである。
オリビア・ローズ・オースチンの特徴と育て方
過去記事にも書いたので簡単に。
・イングリッシュローズ・デビッドオースチンのバラ。デビッドオースチンの孫娘の名前が付いた自信作らしい。
・最大の特徴は耐病性の高さ。地植えでほぼ無農薬でも、黒星病にもうどん粉病にもかかっていない。環境によって、あるいは見えにくいところで多少かかっているのかもしれないが、元気に生育するのでほとんど気にならない。
・花は中心のピンクから、周辺に向かって薄くなっていくグラデーション。大輪、というほど大きくはないが、見ごたえのある花姿。
・香りはそれほど強くないが、フルーツのような爽やかな香り。
・イングリッシュローズとしては花もちがいい方で、気温にもよるが4~6日くらい。イングリッシュローズらしくパサッと散るので、早めに切り戻した方が掃除も楽だし、次の花も上がってきやすい。
・春~夏にかけてよく咲いてくれるが、株が充実するまでは秋の花は少なめとのこと。2年目の昨年は11月中旬にも少し咲いた。
過去記事のまとめ
1年目の植え付け、剪定と寒肥、2年目の春~初夏までの成長や開花の様子はこちらからどうぞ。
特に春の満開の様子は必見です!
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晩秋からの様子
前回の記事では9月の下旬に咲いた花まで紹介したので、10月以降の花の様子から。
10月上旬
10月上旬、比較的長く伸びた枝に咲いた花。
春のような美しい色合いにはなりにくいものの、青空とのコントラストが美しい!
11月中旬
晩秋になってきてから、11月の中旬に咲いた花。
だいぶ気温も低くなっていたので、ある程度つぼみが開いてきてからなかなか開花が進まず、手で花びらを軽くほぐすような感じにしてやったら何とか咲いてくれた感じ。
とはいえ、そろそろ冬の時期にこれだけ綺麗な花を見せてくれたので満足。これがこの年の最後の花。
1月中旬・昨年の様子との比較
今年は、
昨年は全く逆で、
であった。
昨年の様子を見たときは、それぞれがこういう性質のバラなんだと思っていたが、同じバラでも年によってだいぶ様子が違うのが、一筋縄ではいかずこれもまた興味深い。
だいぶ葉が残っていたので、まずは葉をむしって、1週間以上おいて休眠させてから剪定に入ることにする。
剪定開始!
基本的な手順は、
といったところである。
① 葉を落とす
バラの剪定は休眠中に行った方が株へのダメージが少ないらしいので、剪定前に葉をむしって休眠を促す。葉をなくすことによって、バラは休眠するとのこと。
葉が黄色くなって落葉するのは、葉の栄養を株に吸収する働きらしいので、本来ならばなるべくギリギリまで光合成させて自然に葉を落とすのを待った方がよい。
しかし、自然に落ちるのを待っていたらいつまで経っても剪定ができない(笑)ので、自分は1月中旬には葉を落としてしまうことにしている。
落とした葉っぱがこちら。かなり大量である。
パッと見た感じではまだまだ元気に緑の葉をつけているように見えたが、さすがにこの時期だと見えにくい箇所は黄色っぽくなっていたし、少し引っ張るとすぐに葉が取れる状態になっていた。
②・③ 枯れ枝および込み合った枝を切り、割り箸くらいの太さより細い枝は切る。
デビッド・オースチンのサイトによると、1〜2年目は株の成長を促すため、軽めの剪定でよいらしい。
枯れた枝や込み合った枝を整理するほか、あまりに細い枝をカットする程度にとどめることにする。
サイトの記述(&少し自己流)に従って、以下のような方針で剪定した。
① 全体を2/3ほどの大きさに切り戻す。切る位置は芽の上5mm〜1cmくらい。
② 周りと比べて妙に伸びている枝はバランスよく切り戻す。
③ このバラは中輪種と思われるので、割り箸くらいの太さよりも細い枝を切る。
④ 枯れた、または枯れそうな感じの枝は切る。
剪定前と後の様子。
2/3ほどの大きさに……と思っていたが、ニョキニョキ伸びている枝がわりと細い枝が多かったので、結果としては1/2くらいになってしまったか。
まああまり細い枝にはどうせ良い花はつかないだろう……と考えておく(笑)。
剪定後の枝がこちら。去年と比べると、だいぶ切った感じ。
誘引もしてみる!
このバラはつるバラ的に扱うつもりはあまりなかったが、昨年長めにシュート(枝)が伸びてくれたので、せっかくなのでフェンスに誘引してみる。
いつも通り、誘引にはローズフックを使用している。
片手で固定できるので、麻ひもなどで誘引する場合に比べて、枝が跳ね返って顔や手などがズタズタになる、という悲劇を防げるため実に初心者向けである(笑)。
寒肥を与える!
春からの満開のバラを夢見て、寒い冬のうちに寒肥を施す。
昨年と同様、株の周りに3ヶ所の穴を掘って肥料を埋める方式を採用。
基本的な手順は、
① 株周りのマルチング(バークチップ)をどかす。
② 株周りの土を軽くシャベルでほぐす(中耕)。
③ 深さ30 cmほどの穴を掘り、肥料を入れる。
④ 土を戻して穴を埋め、再びマルチングする。
という感じである。
① 株周りのマルチング(バークチップ)をどかす。
バラは水やり等で土がはねると、そこから菌が葉について黒星病などになりやすいらしい。
このバラは黒星病には極めて強いが、念のためバークチップでマルチングしているので、一旦それをどかす。
② 株周りの土を軽くシャベルでほぐす(中耕)。
株の周りの土に、シャベルを入れて軽くほぐす。これによって、水や肥料等が浸み込みやすくなるとのこと。
地表近くの細かな根を切ってしまったりもするが、大抵の場合問題ないらしい。
③ 深さ30 cmほどの穴を掘り、肥料を入れる。
株を上から見て、枝が広がっている位置くらいまで根が伸びているとのことなので、だいたいそのあたりに穴を掘るとのこと。
(というか、何となく株元からだいたい20 cmくらいのところを掘っている。)
去年と違う場所を掘った方がいいらしいので、昨年の記録を見ながら別の箇所を掘る。
肥料は、いつも使っていたマイローズ・バラの肥料がなくなってしまったので、今回は「特選有機 濃いバラの肥料」を購入。
有機肥料で土質が良くなることも期待!
④ 土を戻して穴を埋め、再びマルチングする。
穴を埋めて、再びマルチング。
バークチップの再利用はしない方がいいのかもしれないが、もったいないので現在使っていたものも再利用する。
少し減っているので新しいバークチップも追加。
これで寒肥も終了!
おわりに
2年目の冬剪定・誘引・寒肥を済ませたオリビアローズオースチン。
購入して以来、ほとんど病気に悩まされることなく、元気に生育・開花してくれて実に優等生なバラである。
今年は休眠させるべく葉を落とした後、休日のたびに雨がちだったりして剪定が遅めになってしまったが、1月中には何とか終わらせることができた。
この剪定が上手くいっているかどうか……?
答え合わせは春である。
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