日陰の庭を彩るカラーリーフとして、ヒューケラは欠かせない一員だろう。
例によって以前の自分は名前すら知らなかったが、少しでもガーデニングをしている人であれば常識・定番の植物である。
基本的にはメインの植物の周囲を彩る名脇役といった役割だが、その鮮やかな葉色ゆえ、ヒューケラだけを寄せ植えにして花壇の主役にしたりすることもできる。
カラーリーフ(つまり葉っぱ)なので、花期に関係なく一年中、庭に彩りをくれるのもありがたいところ(花も咲くが、葉っぱがメイン)。
ほぼ放置で花壇の一角を確実に守ってくれる、ガーデニング初心者向けの常緑カラーリーフである。
今回はわが家に植えている、衝動買いし続けた様々なヒューケラをいくつか紹介してみる(笑)。
ヒューケラの特徴と育て方
ユキノシタ科ツボサンゴ属の園芸植物。近縁種のティアレラとの交配種は「ヒューケレラ」と呼ばれるが、ホームセンターなどでは同じヒューケラ売り場で並べられていて、ほとんど違いが分からない。
品種改良によって本当に様々な葉色のものが売られていて、園芸店に行くともう植えるスペースがないのにまた新しい苗を買いたくなってしまう(笑)。
花も咲くが、基本的にはカラーリーフを楽しむ植物。
花言葉は「恋心」「きらめき」など。
花期
5月~6月頃。品種によって地味な花や鮮やかな花が咲いたり、ほとんど花が咲かないものもある。
わが家で多く植えているハルディンのヒューケラでは、都市名が付いている品種(「シャンハイ」や「ハリウッド」など)は花が綺麗に咲くらしい。
大きさ
品種によって大きくなりやすいものとコンパクトにまとまるものがあるが、おおむね高さも幅も30 cmくらい。
水やり
地植えならほぼ不要。鉢植えなら土が乾いたらたっぷりと。
肥料
ほぼ不要。肥料を与えすぎると、大きくなりすぎたりするので控えめに。
耐寒性・耐暑性
耐寒性は高く、常緑で冬を越す。むしろ冬の方が葉色は綺麗。寒冷地では真冬に地上部が枯れることもあるが、また春になったら芽吹く。
夏の強い日差しや乾燥にはあまり強くないので、鉢植えなら夏は明るめの日陰に移動させた方がよい。地植えなら建物の東側など、半日陰が望ましい。
わが家のヒューケラの紹介
「キャラメル」
系統的にはオレンジ色系のヒューケラ。冬~春は濃い目の褐色。確かにキャラメルを彷彿とさせるような色合い。
夏になって気温が高くなってくると、日に当たる表面は黄色がかった感じになる。裏面は濃い目の茶色が残っていたりするので、二色のコントラストも楽しめる。
わりと人気の品種のようで、あちこちのブログで見かけて「自分も欲しい!」と思い、何回か園芸店に通ってようやく購入した品種。
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「シャンハイ」
ハルディンのヒューケラの、都市名が付いたシリーズの一つ。
鮮やかな濃い紫色の葉が美しい品種。
花が綺麗に咲いているときの写真がなかったのだが、かろうじて少し写っているか(笑)?
濃い紫の葉色と、爽やかな白い花のコントラストが美しい!
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「バタークリーム」
冬~春は紅葉のような褐色。夏になると緑がかった褐色に変わる。
花は地味めだが、白っぽい花穂を多数上げてくる。
「ハリウッド」
ハルディンのヒューケラ、都市名が付いたシリーズの一つ。
だいぶ「黒」に近い、濃い紫色。
花は鮮やかな赤色で、葉の暗めの色とコントラストになって美しく咲く。
個人的には、この品種の花が一番好きかな?
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「ライムエレクトリック」
こちらもハルディンのヒューケラ。
鮮やかなライムグリーンが美しい品種。
「大きくなるタイプ」とラベルに書いてあるが、今のところわが家ではそれほど大きくは育っていない。
地味めだが白い花も咲く。
「メープルファッジ」
PW(PROVEN WINNERS)の品種、ヒューケラ・ドルチェシリーズの一つ。
冬~春はシックな赤茶色、夏は黄色っぽい葉色になる。
「ライムソルベ」
PWの品種、ヒューケラ・ドルチェシリーズの一つ。
ハルディンのライムエレクトリックによく似た、ライムグリーンが美しい品種。
花は綺麗に咲いているときの写真がないのだが、白っぽい花穂をたくさん上げてくる。
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「ゴールデンゼブラ」(ヒューケレラ)
こちらは正確にはヒューケラではなく、近縁種のティアレラとの交配種である「ヒューケレラ」。
ライムグリーンの葉に褐色の模様が入る品種。
はっきりした葉色のコントラストから、単独でもかなり存在感がある。
(後述の葉色のコントラストを、1株で実現できる感じ)
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「ソーラーエクリプス」(ヒューケレラ)
こちらもヒューケレラ。
葉の真ん中に大きな黒~褐色の斑が入る品種。
ヒューケラの葉が一般的に1色なのに対し、ヒューケレラは前述のゴールデンゼブラといい、このソーラーエクリプスといい、1枚の葉の中に模様(斑)があるものが多い。
ちなみにソーラーエクリプスとは「日食」のことである。
大きな黒い模様の周りを明るい色が縁取っているので、イメージ的には金環日食なのかな?
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「ソムリエコレクション」(品種不明)
ホームセンターで見かけて、最初に買ったヒューケラ。
「ソムリエコレクション」としかラベルに書かれておらず、細かい品種は不明…(笑)。
鮮やかな赤茶色が美しく、かなり元気に育っている。
ヒューケラ 地植えの寄せ植え
ヒューケラは単独で植えてもカラーリーフとして楽しめるが、本領を発揮するのは数種類を寄せ植えにしたときではないだろうか。
薄い色~徐々に濃い色、のようにグラデーションにしても綺麗だと思うが、個人的には濃い色→薄い色→濃い色→…、のように濃い色と薄い色を交互に並べるとコントラストが美しいと思う。
自分はスペースの都合上、一直線上に並べる形になっているが、3~4種類をぐるっと円形に植えたり、もっと多数でリースのようにしても綺麗だと思う。
ヒューケラは花が咲いていない時期でも鮮やかなカラーリーフで庭を彩ってくれる(というか花はおまけで葉っぱがメインという感じ)。
真冬でもまるで花が咲いているような賑やかさが演出できて貴重な植物である。
おわりに
初期の頃は園芸店に行くたびに衝動買いしてしまっていたカラーリーフのヒューケラ。
今回改めて記事にまとめてみて、いつの間にかこんなにたくさんの品種を植えていたのか……とヒューケラの魅力に驚いた(無計画ともいう(笑))。
一年中ほとんど手もかからずに花壇を彩ってくれるので、鮮やかなヒューケラをいくつも植えて、そのすき間にパンジー・ビオラやペチュニア・ニチニチソウなどを植えておくだけでも、そこそこおしゃれな花壇がつくれるのではないだろうか?
園芸店でたくさんの品種を前にして長時間迷うのも楽しいです(笑)。
まだ植えたことがない方は、見かけたらぜひ購入して植えてみてください!
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