様々なガーデニングのブログ等を拝見していると、かなり多く見られる悩みの一つに「庭の水はけが悪い」というものがある。
戸建住宅についている庭に、初めから園芸に適した「ほどよく水分を保持してくれて、それでいて水はけも良い」というような土が入っていることはまずないだろう。
我が家の庭も例外ではなく、もともとの土が粘土質のためか、雨が強く降るとあちこちに水たまりができたり、排水が集中する庭の角は完全に池のようになったりする。
この排水の悪さに業を煮やし、黒曜石パーライトや腐葉土で水はけを改善し、砂利でちょっと(自分なりに)おしゃれに仕上げてみたのでその記録をお届けする。
高度なDIY技術などは一切使わずにそこそこいい感じになったので、自分と同じくズボラな素人さんの参考になれば……(真似してうまくいかなくても責任はもちませんが(笑))。
排水改善を行った庭の概要
いつも記事にしている、主にガーデニングを楽しんでいる庭(というか玄関脇の小さなスペース)は家の東側であるが、実は南側にも庭がある。
家のつくりとしてはむしろこちらの方がメインの庭なのだろうが、こちらは人工芝を敷いて主に遊び場として使っているため、植物は端の花壇スペースにチューリップやハナニラなどを植えている程度である。
上の写真を見てもらえばわかると思うが、まさに「荒れ地」という感じの庭に、サービスで植えてくれたゴールドクレストが配置されているという、なんとも言えない状態である(笑)。
周囲の道路より1mほど高い位置に粘土質の適当な土が入っているため、序文にも書いたように雨が降るとあちこちに水たまりができるし、雨水が庭の角にたまって池のようになってしまう。
上の写真は、庭の排水が溜まるエリアに少しホースから水を流した時の様子。すっかり水が溜まり、30分ほど経っても水は引かない。
これを何とかしよう、というのが今回のテーマである。
水たまりは人工芝で改善!
水たまりについては、ほぼ全面に人工芝(+防草シート)を敷くことで改善できた。
まずカインズ(ホームセンター)で人工芝のロールと防草シートを購入。
防草シートを専用のピンで打ちつけ、さらに上に人工芝のロールを敷いてこれまたピンで打ちつけた。
人工芝の下に防草シートを敷かないと、雑草がわずかな光でも元気に成長してきてしまうので、敷いた方がいいらしい。
本当は掘り起こしたり除草剤を撒いたりして、しっかりと雑草を撤去してからの方がいいのだろうが、面倒なのでとりあえず省略(笑)。
荒れ地のような状態から、一気に緑あふれる(人工ですが(笑))状態になった。リビングから荒れ地を眺める日々から解放されて気分がいい。
防草シート(および人工芝)は透水性があるので、雨が降るとじわじわと浸み込んで、人工芝の表面には水たまりができない状態が実現できた。
(見えていないだけで下には水が溜まっているのかもしれないが、人工芝を通り抜けて下に水が浸みていってくれるので、上をサンダルで歩いても平気になって満足である。)
庭の角の池の改善
水たまりについては人工芝を敷くことで改善できたものの、庭の隅が池のようになることは解決していなかった。
こちらは水がたまる一角の土を掘り返し、黒曜石パーライトと腐葉土で土質の改善をはかることにした。
パーライトの種類について
パーライトとは、鉱物を高温で発泡させたもの。一般的なパーライトには真珠岩パーライトと黒曜石パーライトがある。
それぞれの特徴は以下の通り。
真珠岩パーライト
一般的にホームセンターで「パーライト」として売られているのはこちら。その名の通り真珠岩を発泡させたもので、土に混ぜると保水性を高める効果がある。水はけが良すぎる場合などに用いる。
黒曜石パーライト
商品名「ビーナスライト」としても売られている。その名の通り黒曜石を発泡させたもので、土に混ぜると排水性や通気性を高める効果がある。水はけが悪いときに用いる。
上記の通り、同じ「パーライト」と言っても、性質がほとんど真逆である。
土壌改良に用いるときは、どちらのパーライトなのか十分に気を付ける必要がある。
今回は水はけの改善が目的なので黒曜石パーライトを用いる。
…が、ホームセンターで売られていたのは真珠岩のものばかりで、3軒巡って探しても売っていなかった。
諦めかけたところ、プロトリーフの「かる~い鉢底石」というものが黒曜石のパーライトであることが判明。鉢底石として使うわけではないが、これを使ってみることにする。
作業開始!
上述の通り、プロトリーフの「かる~い鉢底石」を2Lの袋で購入。今回はかなり狭い範囲なので2Lのものを買ったが、もう少し広い範囲であれば5L入りや12L入りもあるようだ。
袋から出してみると、吹けば飛ぶほど軽い。
5mmくらいの小さめの粒から、2~3cmのものまで混ざっていたので、袋の上から圧をかけて細かくした。
そのままでもいいのかもしれないが、何となく表面積が大きいほうが効果が高そうな気がしたので…。
即効性としてはパーライトを使うが、長期的には粘土質の土壌が少しでも団粒化してほしいと考え、腐葉土も混ぜることにする。
まずは排水が集まる場所の土を掘り返す。掘り返した土は明らかに粘土質で、明らかにネチョネチョしている。
試しに握ってみたら、軽く握っただけで簡単に泥団子ができた(笑)。こういう土質である。
せっせと掘っていくと、雨水排水用と思われるパイプが出てきた。
素人ゆえ、これがどういう風に働いているのか分からないので、傷つけないように周りの土を掘るだけにする。このパイプ周辺の水はけがよくなっても、別にまずいことはないだろう。
掘り返した土:パーライト:腐葉土=7:1.5:1.5くらいの割合で混ぜる。
余った腐葉土は、先日コメントでもらったアドバイスに従って、エビネランの
周囲にマルチングとして撒いておいた(あとチューリップ周辺)。
さらに余った腐葉土は、掘り返した穴の底をさらに少しほぐし、腐葉土を混ぜ込んでおいた。
土を混ぜ合わせた後、埋め戻す。
パーライトは軽くて水で浮かんできてしまうらしいので、なるべく表面には出ないようにする。
終了後、水を流してみる。
3分ほど水を流すと水たまりは一応できるが、さらに3分もすると水が引いてしまう。
カチカチに詰まっていたのを掘り返したことで土がほぐれたのだから、この結果はある程度は当然だが、この後何回も繰り返しても水がほとんどたまらなくなった。
台風のような大雨がずっと続けば分からないが、ある程度の雨だったらこの場所で水をある程度受け止めることができそうである。
土が露出した状態が格好悪いように思ったので、この上に綺麗な色の砂利を敷くことにする。
ただ土の上に直接砂利を敷くと、時間が経つにつれて砂利が土に沈み込んでしまう。
そこでまず土の上に鉢底ネットを敷き、その上から砂利を敷くことにする。
まず鉢底ネットを土の上に敷き……
続いて砂利を投入する!
この状態で再び排水の状態のチェック。
子ども用のプールいっぱいに溜めた水を庭でひっくり返してみると、さすがに一時的には池のような状態になる。
だが、3分もしないうちに水はすっかり引いてくれた。
以前は30分くらい水がたまったままだったので、排水は大きく改善されたと言えるのではないだろうか?
おわりに
人工芝で庭の水たまりの改善、続いて黒曜石パーライトと腐葉土で排水部分の水はけの改善を行ってみた。
本格的に行うのであれば暗渠排水などの工事をするとよいのだろうが、まずはお手軽にこれらの処置をするだけでも、多少水はけの改善になることが分かった。
庭の排水・水はけでお悩みのようであれば、ひとまずこれらの処置をしてみてはいかがだろうか?(素人作業なので責任は持てませんが……(笑))
( ↓ 素人の庭づくり、他の記事はこちら!)