昨年秋に鉢苗(開花直前の苗)で迎えたコルデスのバラ「ティップントップ」。
クリームイエローの花が美しいハイブリッドティータイプのバラで、最大の特徴はその耐病性の高さ。
完全に無農薬でも、黒星病にもうどん粉病にもかかることがなく、元気に咲き続けてくれる。
昨年の秋に植えたので、ようやく春の開花を迎えることができ、感無量である。
丈夫で育てやすく、手間は剪定・花がら摘みや施肥程度で楽しむことができる、実にガーデニング初心者向けのバラである。
バラ・ティップントップの特徴と育て方
・ドイツの歴史あるバラのメーカー・コルデスの2015年作出の、まだ新しいバラ。
・ややオレンジ色がかった黄色い花(クリームイエロー)を咲かせる。
・最大の特徴は耐病性の高さだろう(バラの家の評価ではType0)。黒星病、うどんこ病に極めて強く、地植えでもほぼ無農薬で育てられる。
・香りは中香で、フルーツのような香り。
・四季咲きのハイブリッドティーで、比較的直立して枝を伸ばす。誘引して小さめのつるバラのようにも使えそう。
過去記事のまとめ
秋の鉢苗の植え付け~秋冬の開花および剪定・寒肥の様子はこちらからどうぞ!
コルデスのバラ「ティップントップ」鉢苗(開花苗)の植え付け!
冬剪定から春の開花までの記録
1月下旬
秋に鉢苗(開花直前の苗)を購入して植え付け、初めての冬に剪定・寒肥を終えた後の姿。
いつものことながら、ほとんど枯れたような姿に、「本当にここから成長するのかな……?」と不安になる。
3月上旬
しかし、3月に入ると少しずつ葉を展開してくる。
このあたりの、植物が季節を敏感に感じ取る力はいつもながら感心する。
3月下旬
3月も終わりのころになると、すっかりこんな姿に。
剪定後の姿が噓のようである。
4月中旬
すっかり枝も伸ばしてきて、いよいよつぼみを発見!
5月上旬
ゴールデンウイークが終わるころ、ようやくつぼみが色づいてくる!
同じく庭に植えているバラ、オリビアローズオースチンは既に咲き進んでいるので、このバラはやや遅咲きのイメージ。
(オリビアローズオースチンがかなり早咲きということもあるが)
5月中旬
ここから一つのつぼみを定点観測!
まずは周りの「がく」がはがれ始める。
そしていよいよ開花の始まり!
すっかり開花!
ティップントップは大輪なので、房咲きの周りのつぼみを押しのけるような勢いで咲いている。
多くのシュラブのバラと違い、わりとしっかり上を向いて咲く。
開花の始まりからはおよそ1週間後。
見た目はそこまで変わっていないように見えるが、花びらを触ってみるとだいぶしわしわな感触になってきている。
さらに4日ほど経つと、すっかり枯れた感じに。
開花の始まりから数えると、およそ10日ほどか。
さすがにここでカット。
今回は観察のためここまで放置したが、本当はここまで粘らずに早めにカットしてしまった方がいいと思う。
ただ、イングリッシュローズなどと比べると、「まだ見ごろかな……?」とか思っている間にパサリと散ってしまうことはなく、そのまま朽ちていく感じ。
花びらが散乱しにくいので、管理は楽。
(さすがにずっと放置すると散るが)
実際には次の写真(か、もう少し早く)くらいで、房咲きの中央は早めにカットした方が、周りのつぼみが早く咲き進んでくれる。
5月下旬
一つの花に注目している間に、ほかの場所でもどんどん開花が進んでいる。
5月末ごろすっかり満開!
角度を変えて2枚。
6月上旬
6月に入り、開花の始まりからはおよそ1ヶ月。
まだ咲きそうなつぼみはあるが、とりあえず一段落といったところか。
花後のお礼肥を与えて、初夏の2番花を待つことにする。
お礼肥は寒肥と異なり、株周りの土を軽くほぐして、地表に規定量の肥料をパラパラとまく。
ベーサルシュートのピンチ!
今まで育てたシュラブ(半つる性)のバラと違い、ティップントップはハイブリッドティーの木立ち性のバラのようなので、根元から伸びたベーサルシュート(新しい枝)は枝先をピンチ(折る)する。
こうしないと、長く伸びた枝先がほうき状に枝分かれして成長が止まってしまうので、立派な長い枝にしたいときは30 cmほどでピンチしていった方がいいらしい。
ということで、枝先を折り取る。
柔らかいうちに手で簡単に折ることをソフトピンチ、硬くなってからハサミで切り取ることをハードピンチという。
それから1ヶ月ほど後の姿。
写真の赤丸が以前にソフトピンチをした箇所。
その脇から既に30 cmほど伸びていたので、またピンチしてみた。
元気な枝として成長してくれることを願う!
花色の比較
咲き初めのころのオレンジ色(というかアプリコット)が強いときの花と、しばらく咲いて黄色が強くなったときの花の色の比較。
一つのバラで違う花色が楽しめてお得な気分!
おわりに
黄色いバラが見たくて購入したコルデスのティップントップ。
昨年の秋に植えたので、今回ようやく春の開花を拝むことができた。
前評判通り、今のところ無農薬で黒星病もうどん粉病もまったく出ておらず、強健さは折り紙付きである。
木立ち性のハイブリッドティーなので、成長の具合いを見ながら、シュラブでは行ってこなかった夏剪定(秋に揃えて咲かせるため)を行ってみようか、などと考えている。
( ↓ ティップントップの植え付けからの過去記事はこちらから!)
コルデスのバラ「ティップントップ」鉢苗(開花苗)の植え付け!