家庭菜園第1弾として植えたミニトマトが順調に育ったのに気を良くして、第2弾としてオクラを植えてみた!
もともと自分がオクラ好きなこともあるが、他の方のブログ等で野菜とは思えないほどに美しい花が咲くのを見ていたことから、前々から気になっていた野菜である。
いろいろ調べると、オクラは初心者にも育てやすいものの、収穫のタイミングがややシビアで、少し収穫が遅れると硬くなってしまったりするそうである。
スーパーに通常売られている5角形のものよりも、「丸オクラ」とよばれる品種の方が、比較的大きく育っても硬くなりにくいということで、こちらをチョイスすることにした。
家庭菜園1年目の初心者が、何とか収穫までこぎつけた記録を紹介する。
丸オクラ「エメラルド」の特徴と育て方
スーパーなどで売られている一般的なオクラは「角オクラ」という種類で、収穫までが速かったり、収穫量が多い。その反面、収穫時期を逃して大きくなりすぎてしまうと筋が多くなり、硬くなってしまう。
それに対して「丸オクラ」は、収穫までやや時間がかかったり、収穫量が少なめだったりするものの、かなり大きくなってもやわらかいままで、おいしく食べられる。
毎日畑に行って収穫できる人は角オクラがよいのだろうが、週末程度にしか手をかけられない人には、丸オクラはうってつけである。
収穫量が少ない点は、苗の数を増やすことでカバーすることにする。
植え付け
苗から植え付けるときは、通常5月中旬~6月下旬くらい。寒さに弱いので、ある程度暖かくなったのを見計らってからの方がよさそう。
収穫
植え付けからおよそ2ヶ月ほどで収穫できる。
大きさ
葉を取りながら縦に伸ばしていき、最終的な高さは2mくらい。
苗の株間は、およそ20 cmほど取れば十分だった。
水やり
地植えならほぼ不要。プランターなら土が乾いたらたっぷりと。
肥料
植え付け時に元肥を適量(肥料の説明書き参照)。あとは実がついてきたら2週間に一度、追肥をする。
支柱
縦に伸びるので、強風などで倒れたりするのが心配ならば、ある程度の高さになったら支柱を立てるとよい。
が、台風などのような強風でなければ、立てなくてもわりと平気。
整枝
花が咲いたり実ができ始めたら、それらよりも下の葉を1枚残してどんどん取っていき、風通しを良くする。
植え付け
5月下旬
苗を4株購入して植え付け。
先に植えていたミニトマトの隣のスペース。
同様に元の粘土質の土を穴を掘って取り除き、培養土をどさっと入れて入れ替える。
水はけのため、周りよりも10 cmほど高い畝をつくる。
植え付け前に、十分に水をやっておく。
穴を掘り、苗を植え付ける。
苗をポットから抜く前に、水やりをして土を湿らせておくと根鉢が崩れにくい。
特にほぐしたりはせずにそのまま植える。
20 cmほどの株間を空けて、4株植え付ける。
これは収穫量の確保のため。
オクラは、1本だけ収穫できてもおかずにしにくいので、一度に4~5本収穫できるようにという狙いである。
ある程度育ったところで間引く栽培法もあるようだが、もとの3本ほどの芽をそのまま育てる密植栽培だと、やや成長が遅くなるものの、縦に大きく育ちすぎることがない。
その方が後で葉を取ったり収穫したりするのが楽だし、結果的に収穫量が多くなったりもするようなので、たまにしか世話をできない場合は密植栽培が楽だろう。
密植栽培でない場合は、株間をもう少し空けた方がいいらしい。
成長~収穫までの記録
6月上旬
すぐに成長したミニトマトと異なり、植えてしばらくしてもあまり成長している様子が見られない。
オクラは暑さを好む植物なので、わりとしっかり気温が上がってくるまで成長はゆっくりめのようだ。
一つの苗の一本の芽が、何だか枯れたように元気がなくなってしまった。
ネットで調べて、「もしかして『苗立ち枯れ病』か!?」などと心配になったが、ひとまずその一本だけ間引いて、そのまま様子を見る。
6月中旬
成長は遅いものの、確実に少しずつ育ち、新しい葉も展開されてきた。
ほぼ同時期に植えた隣のミニトマトはすっかり葉をワサワサと展開しているので、だいぶ差がついている感じ。
6月下旬
ようやく本気を出してきた感じで、高さが出てきた!
葉を観察していると、ときどき切れ込みが深い葉が見られるようになってきた。
調べたところ、肥料不足の可能性があるので、予定のペースよりも少し早めに追肥したりしてみる。
7月上旬
ついに最初のつぼみが現れる!
「いつ咲くか、いつ咲くか」とワクワクしながら見ていたが、4日ほど経つと花が開いた様子もなく枯れてしまった。
オクラの開花は短いので、もしかすると見逃してしまっただけかもしれない。
7月中旬
その後もつぼみはできるが、わりとよく観察していても、どうも咲かずに花が落ちている様子。
ただ、花が落ちた後にはオクラらしい実が育っているので、とりあえず良しとする。
そして実が成長してきて、ついに立派なオクラがその姿を現した!
花が咲いて実がついてきたので、その下1枚ほどの葉を残して、下の方の葉は風通しのためにすべて取ってしまった。
7月17日、3本のオクラを初収穫!
7月下旬
気付くと、不意に花が咲いているのを発見!
これまでは、実ができても花は見られていなかったので感激!
オクラの花は、野菜の中でもNo.1を争う美しさとのこと。
ハイビスカスのような花形で、薄い黄色の花びらが美しい!
株もだいぶ育って、葉も多く茂らせている。
この時期になると、次々と収穫できるようになる。
株の方も、暑くなって一度勢いがつくとどんどん大きく成長してくる。
8月上旬
このくらいの時期になると、株元を見るとだいぶしっかりと太くなっている。
苗を植えたときの、頼りなく3 mmくらいだった茎が、太いもので2 cmくらいになっている。
その後は15 cmくらいに育った実を見つけては収穫、そしてその下の葉をカットする、の繰り返し。
ときどき、葉の陰になっていて見逃していて、20 cmくらいに育ちすぎてしまったものもあったが、少し長めに茹でれば問題なく食べられる。
ズボラ栽培には、丸オクラは本当にうってつけである。
8月下旬
8月下旬の株姿はこんな感じ。
そろそろ身長と同じくらいになってきている。
9月中旬
9月になると、ぐんぐん成長するのは止まってきた感じがするが、それでも実は収穫し続けられる。
ミニトマトに比べると、収穫できる時期がだいぶ長いように思われる。
10月上旬
ここまで支柱を立てていなかったが、前日の台風で強風を受け、さすがに倒れてしまった。
根元からポッキリ折れていたりしなければ、そのまま戻しておけば大丈夫らしいので、ひとまず支柱を立てて、麻ひもで軽く結んでおいた。
栽培中、倒れたのはこの1回だけだったので、密植栽培では台風のような強風でもない限り支柱を立てなくても大丈夫そうな感じである。
10月下旬
ペースは遅くなってきたものの収穫は続いていたが、さすがに10月下旬にもなると葉が少なくなり、収穫の終わりが感じられるようになる。
11月の初めに数本収穫したのを最後に、新しい実ができなくなったので撤去。
収穫本数
収穫できた本数は、100本以上!
しかもたいていの実を、15 cm以上に太く大きく育ててから収穫しているので、普通にスーパー等で売っている10 cmくらいのオクラに換算すると、150~200本くらいのイメージ。
150円くらいの苗を4つ、600円くらいで買っているので、肥料代を差し引いても明らかにお得である。
しかも収穫中、美しい花も楽しめて一石二鳥である。
収穫したオクラを調理!
調理……というほどのこともないのだが、オクラを食べるときの様子を一応。
沸騰したお湯に入れて、しばらく茹でるだけ。
10~15 cmくらいの小さめのものなら1〜2分、20 cmくらいに大きく育ったものでも長めに5分くらい茹でれば十分に食べられる。
(硬さは好みがあると思うので、茹で時間は何度か試して調整してください)
ちなみに、長く育ったものも混ざっているので、自分はフライパンに水を張って、菜箸で回転させて均等に熱を伝えながら茹でています。
茹で終わったら流水でいくらか冷やし、1cmくらいにカットして、かつお節をかけて完成!
簡単で美味しい。
おわりに
ミニトマトに続き、家庭菜園2番目のチャレンジとして育ててみたオクラ。
ズボラ栽培には、収穫を忘れてわりと大きくなっても食べられる丸オクラが実に都合が良かった。
しかも収穫中、ずっと黄色いハイビスカスのような美しい花も楽しめる。
家庭菜園初心者に、オクラはとてもおすすめです!