春には誘引した枝いっぱいに花を咲かせてくれたデルバールのローズ・ポンパドゥールが、初夏を迎えて2番花を見せてくれている!
春の一斉開花には及ばないが、1番花の後に株のあちこちからぐんぐんとシュートを伸ばし、順に花を咲かせていく姿に日々見とれてしまう。
耐病性も高く、花もちも香りもよく、ガーデニング初心者向けの実にいいバラである。
春の花後のお礼肥から、2番花が次々に咲く様子までをまとめてみた。
ローズ・ポンパドゥールの特徴と育て方
過去記事にも書いたので簡単に。
・フランス、デルバールのバラ。
・耐病性が比較的高く、昨年はほぼ無農薬。わが家では地植えにしているが、うどん粉病らしきものは見られない。黒星病はそこそこ出るので、心配なら多少は薬剤散布した方がいいかも。
・花もちがよく、気温にもよるが5~6日くらいは鑑賞に堪える。イングリッシュローズ等と違い、「まだ見ごろかな?」とか思っているうちにパサリと散ることはなく、そのまま朽ちていく感じ。本当に長く放置するとさすがに散るが(笑)。
・花もちがいいのに香りも強いという、素晴らしい特性を持つ。ブドウのような爽やかな香りがあたりに立ち込める。
・強剪定にも耐えるので、鉢植えでも育てやすい。
・シュートがわりと長く伸びるので、小型のつるバラとしても使える。わが家ではフェンスに誘引しています。
1番花後のお礼肥
オリビア・ローズ・オースチンに続き、春にたくさん花を咲かせてくれてお疲れのバラにお礼肥を施す。
冬の寒肥は穴を掘って肥料を多量に与えるが、お礼肥は表面をほぐしてパラパラと与える程度。
株元のマルチングの撤去
オリビアと同じく、株元にはマルチングとしてバークチップを採用している。
土が見えている状態よりも、雑草除け、水や泥の跳ね返り除け、株元の保温などの効果がある。
こちらも写真のように、グランドカバーのクローバーが茂り過ぎた分をカットして、捨てずにバークチップの上に敷いてみている。
Twitterで教えてもらった「枯れ草マルチ」である。
枯れ草を株元に敷くことで、地蜘蛛などの益虫を呼び寄せ、イモムシなどを食べてくれる効果、および保温や土壌の安定の効果があるらしい。
本来は「枯れ草」にしてから敷くのかもしれないが、面倒なので自己流で、刈った草をそのまま敷いてしまっている。
緑の草をそのまま敷いても、2〜3日もすれば枯れ草になるのでまあいいか、という手抜きである(笑)。
お礼肥や中耕のため、これらは一旦脇に除けておく。
中耕およびお礼肥
まずはお礼肥を与える前に、硬くなった株元の土をシャベルで少々(2〜3cmほど)ほぐす(中耕)。
これによって、水や肥料の浸み込みがよくなる。
冬に寒肥を与えたときにもほぐしているが、半年ほど経つと雨水などによって結構硬くなっているものだ。
表面付近の細かな根は切ってしまうことになるが、特に問題ないらしい。
そしてオリビアと同じ化成肥料を、袋に書いてある分量を見てパラパラとまく。
厳密に重さを量ったりしていないが、まあある程度適当でもいいだろう(笑)。
化成肥料ばかりだと土が硬くなるので、年に一回くらいはちゃんとした有機肥料をやった方がいいらしいが……この肥料は有機成分も含まれているようなので、今回はひとまずこれだけでよしとする。
肥料をまいた後は、やはりシャベルを多少入れて土と混ぜておく。
マルチングを再びかぶせて、中耕及びお礼肥はこれで終了!
2番花の開花の様子
5月下旬
少し時を戻して、春の1番花の後半の様子。
写真の赤丸部分、サイドシュートが3本伸びてきているのが分かるだろうか?
バラに詳しくない方のために書いておくと(自分も初心者なのに偉そうですが…(笑))、バラの新しい枝は株元から伸びる「ベーサルシュート」および枝の途中から伸びる「サイドシュート」がある。
生える場所が違うだけで、どちらも今後新しくたくさんの花を咲かせる枝なので大切に育てていく。
1番花を切り戻すと、栄養がこちらに集中して回るためか、3本揃ってぐんぐん伸びていく。
6月上旬
シュート三兄弟が葉を茂らせながらぐんぐんと伸びて、早くも2番花の蕾をつけ始める。
2番花といっても、春の1番花の切り戻しから2週間くらいしか経っていないのだが…(笑)。
そしてわりとすぐに、蕾にピンクの筋が入り始める。
春は蕾を確認してからピンクに色づいて咲く準備が整うまでかなり時間がかかったが、やはり気温と日光は大切なのだなあと感じる。
6月中旬
そして早速蕾がほころび始める。
このあたりの時期に梅雨入りしたため、日照不足と雨に濡れて、どの花も少し傷んだ感じになりながら咲いていくのが少し残念。
まあそれも自然の美しさの一部だろう。
房咲きの蕾の処理
この品種もかなり房咲きで蕾を上げてくる。
房咲きの真ん中の蕾だけが先に膨らみ、残りの蕾の開花は遅れがちになるので、自分は早めに真ん中だけカットしてしまう。そうすると結果として、他の花がよく咲いてくれる気がする。
この蕾の場合は、日照不足と雨のためか、真ん中の蕾もある程度膨らんでから開花がなかなか進まなかったのでなおさらである。
2日も経つと残りの蕾に栄養が回り、開花が進んでくる。
違う角度から。だいぶ花束のようになってきた!
6月下旬
梅雨で雨が続いたこともあり、庭に出られない日々が続く。
途中でかなり強い大雨が降った影響もあるのか、開花から5日ほど経った頃、気が付いたら散ってしまっていた。
春は開花から5日くらいではこんな風には散らず、そのまま朽ちていく感じだったので驚いた。
気温の違いでかなり花もちが変わってくるのか、それとも強かった雨の影響か?
ひと足先に咲いていたシュート三兄弟の花が終わると、株全体が一旦お休みという感じになった。
6月末~7月上旬
ようやく別の場所でも咲き始める。
というか、シュート三兄弟は春の花の続きで、このくらいから咲くのが本来の2番花なのかもしれない。
フェンスからもこぼれるように咲く。
この位置は玄関前の階段脇なので、毎日仕事に行く前と帰ってきたときに元気がもらえる!
これらも房咲きで上がってきた蕾の真ん中をカットしながら、花数を増やしていく。
オリビアと比べると、ローズポンパドゥールは2番花でも春とそれほど遜色のない大輪の花を咲かせてくれる印象。
庭の中での開花の様子
7月上旬の様子。
次々に開花が進み、梅雨ですっきりしない気分を吹き飛ばしてくれるかのよう。
春の一斉開花と比べると、リレーのように少しずつ咲いてくれるので、豪華さには欠けるがその分長く楽しめる。
おわりに
耐病性が高く、花もちも香りも良いバラ、ローズ・ポンパドゥール。
春の開花に続き、庭を彩ってくれてありがたい限りである。
※ ちなみに、うどん粉病などへの耐病性は高くても害虫はそれなりに付くので、気がつくと「葉が食われている!」というようなことはそれなりにある(夏の方が顕著)。ただ、次々と元気に葉を茂らせるのでそれほど気にならない、という感じ。害虫も嫌であれば、そこそこスプレーなどで予防した方がいいかも。
下記の本によると、シュラブローズは大掛かりな夏剪定は必要ないらしい。
これから梅雨明けして、本格的に暑くなってくるだろう。
昨年は真夏にも元気な花を咲かせてくれていたので、今年もこのまま花がら摘みを続けて、夏の花まで少しずつ楽しんでいくことにする。
( ↓ 植え付けから1年目の成長記録はこちら!)
( ↓ 春の1番花の開花の様子はこちら!)