冬のガーデニング植物として、パンジー・ビオラの次に頼りになるのはこのクリスマスローズではないだろうか。
品種によるが、まだ花が少ない寒い時期から咲いてくれて、真冬の寂しい庭を賑わしてくれる。
今回は、白花を美しく咲かせている姿を見て衝動買いしたクリスマスローズ・ニゲル「ジョエル」の、1年目の開花記録についてまとめてみる。
丈夫で育てやすく、ガーデニング初心者向けの多年草・宿根草である。
クリスマスローズ・ニゲル「ジョエル」の特徴と育て方
原種の「ヘレボルス・ニゲル」という品種が本来のクリスマスローズであり、この品種は名前の通りクリスマスの頃、12月くらいから咲く。
ただ、現在では交配種を含めたヘレボルス属全体がクリスマスローズと呼ばれており、クリスマスの頃よりも遅く、1月以降に咲き始める品種が多い。
また、品種改良されて花びら(クリスマスローズの花びらは正確には「がく」だが)の数が増えているものはうつむき加減に咲くものが多いが、原種に近いものは比較的横向きや上向きに咲いてくれる。
このニゲル「ジョエル」は、原種そのものではないようだが、原種に近い交配種のようで、12月頃から上や横向きに白い可憐な花を咲かせてくれる。
夏の暑さに弱いので、直射日光が当たりすぎない木陰や半日陰の場所が適しているとのこと。
花言葉は「追憶」「慰め」「いたわり」など。
花期
12月~4月くらい。
大きさ
成長すると大株になるようだが、1年目の今年は縦横20 cmくらい。
水やり
地植えならほぼ不要。鉢植えなら土が乾いたらたっぷりと。
肥料
植え付け時にマグァンプ。あとは他の花のついでに発酵油かすをまいた程度。
耐寒性・耐暑性
耐寒性は高く、特に何も防寒しなくて大丈夫だった。
耐暑性は高くないので、鉢植えなら夏は日陰で管理したり、地植えなら半日陰や木陰になるような場所がよさそう。
植え付け、成長記録
1月上旬・苗の購入
ホームセンターで、白花がきれいに咲いているのを見て衝動買い。
それまで何となく手を出しかねていたが、その大きな理由の一つである「花が下向きに咲く」こともなく、横向きかやや上向きで咲いていた。
花色も、クリスマスローズに多いくすんだ感じの色ではなく、鮮やかな白色が気に入った。
大きな苗で、2000円くらいしたが……。
植え付け手順
植え付け時は、根がびっしり回っているようならば、
・木づちなどで軽く叩いて根鉢を崩す
・根を切らないようにほぐす(割りばし等を横から底へ斜めにさしてほぐす)
・土を3割ほど落としてから植える
という方法がいいとのこと。
……という意気込みで植え付けに臨んだが、思ったほど根が回ってなかった(笑)。
そうはいっても多少はほぐした方が根の成長がよくなるかと思い、とりあえず予定していた通りに軽く割りばしでほぐしてみる。
ちなみに、「ニゲル」は「黒」という意味のようで、これは根が黒いことに由来するようだ。
その名の通り、植え付け時にいくらか見えていた根は黒かった。
(写真だとあまり黒く見えないが、肉眼では結構黒っぽく見えた)
夏の暑さに弱いので、夏には宿根草が南側に茂る半日陰の場所に植えることにする。
水をたっぷりやって植え付け完了!
1月中旬
咲いてからしばらくすると、花びらがほんのりピンク色になってくる。
ちなみにクリスマスローズの「本来の花びら」はほとんど退化していて、大きな花びらに見えるところは「がく」にあたる箇所。
花びらではないので、散ることもなく長く楽しめる。
1月下旬
色づいた花と、新しく咲く真っ白な花が入り混じって咲く。
ちなみにこの時期、周囲の様子はこんな感じ。
ここは宿根草中心のエリアなので、冬はほとんど地上部がなくなって寂しい感じになる。
そんな中、まさに「孤軍奮闘」といった感じで頑張ってくれていてありがたい!
2月中旬
だいぶ赤っぽい花が多くなってきた。
咲き進むと、こんなふうにおしべがすっかり落ちて、種ができ始めているものが見られるようになる。
花がら摘みのタイミングとしては、本当はここまで種ができるよりも前にカットしてしまった方が良い。
(種ができると、栄養がそちらに回ってしまうので開花が鈍くなるらしい)
カットするときには、あまり地際で切ると菌が入って腐ったりするので、下から5cmくらい残して切る。
(残った茎は、梅雨入り前とかに自然にしおれて茶色くなったときに取り除けばよい)
ただ、このように色が変わってきた姿も趣があるので、「もう少しこの花色を楽しんでいたいな……」と思った場合には、種をひねって取ってしまうとよい。
このまましばらく楽しんだ後、ほどほどのところで切り戻す。
3月上旬
わりとほったらかしにしていた結果、気づけばすっかり全体的に赤くなっていた。
思い切って外側の赤い花を切り戻したら、内側にはまだ結構白い花が残っていた。
もっと早く切り戻せばよかったかも……?
3月中旬
そんなふうに終わった花をカットしつつ、まだ次々に白花が咲いていく。
4月上旬
だいぶ暖かくなってきたこのくらいの時期になると、さすがに新しい花も咲かなくなり、全体が何だか緑っぽい感じになってきた。
今までと違う感じの形をした葉っぱも出てきたりしていたので、花はここまでと考えて全体的にカットする。
あとは夏越しして、また次の冬に咲いてくれることを願うのみ……。
おわりに
ずっと気になり続けていて、とうとう手を出したクリスマスローズ。
花が少ない真冬の時期に、孤軍奮闘という感じで庭を賑わしてくれた。
地植えなので真夏に日陰に移動したりはできないが、半日陰の場所なので何とか夏越ししてくれないかな……?
また次の冬に、可憐な白い花に出会えるのを楽しみにしている。
( ↓ 2年目の開花の様子はこちら!)