ガーデニングの基本中の基本、チューリップ。
今年は様々な種類のチューリップを植えてみた。
いわゆる普通のチューリップ(一重咲き)、花びらが多い八重咲き、そして原種系のチューリップである。
チューリップといえば赤や黄色で一重咲きのコップのような花をイメージするが、これもガーデニングを始めてみて、多様な花色や花の形があることに驚き、毎年年末に植えるのが恒例になっている。
地植えだと球根を買って植え付けるだけで、あとはほとんど手間もかからずに春に花を楽しませてくれる、ガーデニング初心者向けの一年草(一部は多年草)である。
チューリップの特徴と育て方
基本的には、秋ごろから園芸店に出回る球根を植え付け、春に花を楽しむ。
初夏ごろに地上部がなくなって休眠したら、球根を掘り上げて保管し、また秋に涼しくなってから植えると複数年楽しめる(たいてい購入時より花は小さくなるが)。
品種改良の成果で、花の色も様々だし、花の形(一重咲き、八重咲きなど)も豊富である。園芸店で迷い始めると1時間くらい経過していたりする(笑)。
園芸用に品種改良された普通のチューリップに対し、原種系と呼ばれるチューリップは花の豪華さでは負けるが、植えっぱなしで複数年楽しめたりもする。
花言葉は「博愛」「思いやり」など。あとは色によって異なり、例えば赤は「愛の告白」など。
花期
4月~5月。前の年の終わりに植え付け、2月頃に芽が出るまでかなり時間がかかる。
大きさ
品種によって様々。一般的には、高さ50 cmくらいの花を咲かせるものが多いが、原種系のチューリップは高さ20 cmくらいの小さめのものが多い。
水やり
地植えでも乾燥しすぎないようにときどき水をやったりするらしいが……自分は植えた後はほぼほったらかし。植え付け時に水をたっぷりやった後は、自然の雨だけで花が咲いている。
鉢植えなら土が乾いたらたっぷりと。
球根は過湿に弱いので、水やりのし過ぎに注意。乾燥気味を心がける。
肥料
球根に栄養を蓄えており、基本的には不要。
生育期には液肥をやったりしてもいいらしい(が、自分は放置)。
耐寒性・耐暑性
寒いうちは地下で球根として過ごすので、特に寒さ対策は不要。むしろ寒さに当てないと花が咲かない。
初夏頃まで葉が地上部に残って光合成して、翌年の栄養を蓄えた後は地上部がなくなる。
植えっぱなしでも…
原種系と呼ばれる種類は植えっぱなしでも翌年咲くことが多いらしい。
いわゆる普通のチューリップも、うまく夏越しすれば植えっぱなしで翌年咲いたりもするが、確実に咲かせたければ地上部がなくなってから球根を掘り返し、また秋に植えなおす(面倒でやったことはないが(笑))。
植え付け、成長記録
今シーズン植えたチューリップは以下の3種類。
八重咲きのものは豪華だが、たいてい袋に入っている球根の数が少なくて値段も高い。一重咲きを基本に、八重咲きを少し混ぜることにする。
そして、コメント等で教えてもらった原種系のチューリップも植えてみて、植えっぱなしで来年も開花するか確かめてみようと思う。
昨年(2020)12月後半
秋ごろから園芸店に球根は出回っているが、ついつい後回しになって、何とか年末に植える、というのがここ数年のサイクルになっている。
「遅くても年内には植えた方がいい」というアドバイスをあちこちで見かけるので、滑り込むように間に合わせている感じ(笑)。
いつもラベルを捨ててしまって、芽が出る頃には何を植えたのかすっかり忘れているので、今年はラベルをちゃんと写真に撮っておいた(笑)。
チューリップの植え付け方はたいていラベルにも書いてあるが、10 cmほどの深さに球根を植え付けて、あとはたっぷりと水やりをしておくだけ。
土を掘り返してみると、昨年から植えっぱなしだった球根の芽がいくつか見つかる。
これらも今シーズン咲くかもしれないので、傷つけないように気を付けながら、他の場所に今年の球根を植えていく。
球根を上から見ると、丸く膨らんでいる部分と平らな部分がある。
平らな部分の向きを揃えた方が、葉の向きが揃って綺麗に咲くらしい。
植え付けたらたっぷりと水やりをして、あとは2月頃に芽を出すのをひたすら待つだけ(というか、すっかり忘れた頃に芽が出てくる感じ)。
今年(2021)2月中旬
上述の通り、植えたことすらすっかり忘れた頃、気づけば芽を出してきているのを発見!
3月中旬
一度芽が出始めると、まさに「ニョキニョキ」という感じでどんどん大きくなる。
3月下旬
3月も終わりに近づいてくると、いよいよつぼみが見え始める!
いつもながら、あの球根の中にこのように葉が展開してからつぼみが出てきて、そして開花する、という自然のプログラムのようなものが詰まっていることに感動する(笑)。
3月末ごろ、ついに最初の花が開花!
植え付けてから時間が経っているので、「こんな花を植えたんだったか……」といつも新鮮な驚きがある。
4月上旬
一重咲きのチューリップはすっかり咲き揃い、春の装いといった感じ。
球根はクローンだからか、同じ種類のチューリップはほとんど同じ時期に咲き揃う。
自然のプログラムの凄さを感じる。
他のチューリップは時期がずれているらしく、なかなか花が咲いてこない。
花壇の様子。
地植えのゴールドクレストが調子を落としていて、葉がだいぶ茶色くなっているのは見ないようにしてください(笑)。
4月中旬
一重咲きのチューリップがそろそろ終わりそうな頃、ようやく八重咲きのチューリップや原種系のチューリップも咲き出す。
花期を揃えて一気に咲く豪華さを楽しむのもいいが、花期をずらして花壇で長く楽しむこともできる。
チューリップは花期が比較的短いので、どちらを選択するか悩むところである。
花が終わったら、花茎の根元から切り戻しておき、葉っぱはそのまま残す。
初夏頃まではこの葉っぱで光合成をして球根に栄養を蓄え、翌年のエネルギーになる。
原種系でない普通のチューリップも、わりと翌年小さめの花を咲かせたりするので、わが家では掘り上げずにほったらかしにしている。
おわりに
今年も花壇に春を告げてくれたチューリップ。
植え付けから開花までかなり時間がかかるが、芽が出てからの急激な成長は毎日花壇を見る楽しみを増やしてくれる。
寒い厳しい時期は地中で力をためておき、春に一気に爆発させる様子に、何だか人生を教えられるような気がする(大げさ(笑)?)
また今年の末にも、園芸店で球根を見ながら延々と悩むのだろうな……というのも、今から楽しみである。
( ↓ 昨年のチューリップの様子はこちら!)