まず名前がいいですよね。何と言っても「ロイヤルキャンドル」である。
ファンタジーの世界に出てきそうな、王宮を神秘的に照らす、青いろうそくの炎が思い浮かばないだろうか?
いい加減馬鹿の一つ覚えだが、青~紫色の穂状の花を咲かせる宿根草である。
その魅力は何といっても、この深い神秘的な青色である。
花の美しさだけでなく、育てるのには手間はほとんどかからず、ガーデニング初心者向けなのもありがたいところである。
ベロニカ・ロイヤルキャンドルの特徴と育て方
花期
6月~9月
大きさ
高さは30 cm弱くらい。
15~20 cmくらいの濃い青色の花穂を上げる。
水やり
地植えならほぼ不要。鉢植えなら土が乾いたらたっぷりと。
肥料
植え付け時にマグァンプ。あとは秋ごろに緩効性の肥料をやると翌年の花つきが良くなるらしいが……自分はほぼ放置でした(笑)。
他の花のついでに発酵油かすをまいたことがあったかな、という程度。
耐寒性
高い。冬には一旦地上部がなくなり、春になるとまた芽吹く。
花がら摘み
花穂の下から徐々に茶色くなってくるので、ある程度のところで花穂をカット。
そうするとまた脇芽が出てきて、再びきれいな花穂を見せてくれる。
植え付け、成長記録
昨年(2019)6月下旬
既に開花している株を植え付け。
ネットでこの植物を知って、名前も含めてすぐに気に入り、植えること自体はかなり早くから決めていた。
本当はもっと早くに植えたかったが、この品種、園芸店でなかなか売っていない…。
かなり探し回って見つからず、
「今年は植えられないか……」
「見た目が似ている別のベロニカで我慢するかな……」
とか、ションボリしていたら、近所のホームセンターでいきなり見つけた!
そして、
「ええっ!ある!普通に売ってる!」
「どうする!? 買う!? そりゃ買うでしょ!」
「何株買う!? とりあえず2株買っとくか!」
というような自問自答が頭の中で繰り広げられた(笑)。
※ 本当に声を出しているわけではないので、実際には
「苗を前にして、男性が真顔で固まって立ち尽くしている姿」
という光景が数分間繰り広げられています(笑)。
初めから咲いていた花穂(既に少し下の方が茶色くなってきていた)をしばらく楽しみ、カットして次の花を待つ。
昨年7月上旬
すっかり新しい花穂が咲き揃ってきた。
ちょうどオリビアローズオースチン(バラ)の2番花とタイミングが合い、ピンクと濃青色でコラボして美しい。
昨年8月上旬
7月に咲いた花が、だいぶ下から茶色くなってきた。
この後の写真を残してないが、確かこれをカットした後は小さめの花穂が少し上がってきたのを楽しんだくらいだったと思う。
今年(2020)3月上旬
すっかり存在すら忘れかけていた頃(見つけたときにはあんなに喜んでいたのに、薄情なものである)、小さな芽が出てきているのを発見!
宿根草はいつも忘れた頃に復活してくれて、新鮮な驚きをもらえて楽しい。
5月上旬
徐々に成長し、葉も大きくなってきている。
この時期は他の花や葉も茂ってくるので非常に見づらいが、負けじと頑張ってくれている。
※ 写真右下のピンク色の花はタイム・ロンギカウリス、中央下の紫色の花はタピアン、左下の水色の花はネモフィラ、左の青色の小花はベロニカ・ティダールプールである(上の大きな葉はホスタ(ギボウシ)。
5月中旬
ますます茂る周囲の植物でよく見えないが、ささやかに花穂を上げ始めた!
ここから周囲のネモフィラたちは花期を終えてくるので、ちょうど花のリレーをしているような感じになる。
5月下旬
しばらく色のない花穂の状態が続いたが、下の方が青くいよいよ色づいてくる!
上の5月上旬や中旬の文章では丁寧に定点観測していたように書いているが、実際は春の他の花に目を奪われて存在を忘れていた。
(記事を書くにあたり、全景として撮ってあった写真を後から拡大しただけ)
なので気づいたときには花穂が色づいていて、
「もう咲いたのか!」「はやい!」
「きた!花きた!」「メイン花きた!」「これで勝つる!」
という気分だった。
(このフレーズの意味が分からない方はスルーしてください(笑)。知りたい方は「これで勝つる」で検索)
上の写真の3日後には花穂も少し大きくなり、青色の濃さも増してくる。
さらに4日後、花穂の上の方まで濃青色で満たされる。
ちなみに自分は「濃青色」というと、化学の教科書に出てくる「ヘキサシアニド鉄」の錯イオンと、鉄イオンが混ざったときの濃青色沈殿がすぐに頭をよぎる…。
ちょうどあんな感じの濃い青色です(誰にも伝わらない例え(笑)。高校では、色が綺麗で化学が大好きでした)。
6月上旬
引き続き開花中。朝日を浴びる姿が美しい!
この花穂は、ちょっと触ってみると結構硬くて頼りがいがある感じ。
ベロニカ・ロンギフォリアなどはふんわり柔らかいが、これは「太い芯が入っているな」という印象。
風などでも倒れたりせず、しっかり直立し続けてくれる。
上の写真の1週間後。
花穂の下の方が茶色くなってきた。陽の当たり方によっては、本当にキャンドルのように花穂が輝いて見える。
ある程度花を楽しんだら花穂をカットする。
そうしたらまた新たな花が上がってくるので、7月くらいにはまた楽しめる(はず)。
おわりに
昨年園芸店を散々巡ってようやく購入できたベロニカ・ロイヤルキャンドル。
これから夏を迎えて、2年目の開花がどのように進むかが楽しみである。
無事に2年目の開花をしてくれたとはいえ、昨年よりも少し花が減っている気もする。秋に肥料をやらなかったせいかな?
今年は多少肥料をやって、来シーズンの開花に備えてみようか…?
またはこの最初の開花の花をカットした後、脇芽が出てきて昨年のような姿になるのかもしれない。気長に楽しんでみることにする。
( ↓ 青い花穂をつける、似た感じの植物の記事はこちら!)
( ↓ 「青い花」のまとめはこちら!)