昨年2月に植えたわが家のシンボルツリー・ハイノキが、2年目の春を迎えて初めて開花した!
春に花が咲くことは知っており、昨年2月に植えてすぐに咲くか?と期待したが、結局その年は咲かなかった。
やはり庭木は、しっかり根付くまでは咲きにくいこともあるのだなあ…。
植えたばかりの方、今年咲かなくてもがっかりしないで! きっと来年は咲きますよ!
ほとんどノーメンテナンスでいけるので、ガーデニング初心者向き。育ちすぎないので狭い庭にもどうぞ!
ハイノキの特徴と育て方
とにかく成長が遅いのが特徴の樹木。剪定がほとんど必要ないので、庭の片隅で涼やかな姿を保ってほしければおススメ。
※ 逆に、こまめに剪定したり世話をしたりしたい人にとっては、やることがなさ過ぎてつまらないかも…(笑)。
花期
4~6月。3~4 cmくらいの白い花をたくさん咲かせる。夏には黒っぽい実が生る。
葉の様子
細長い縦5 cmくらいの葉っぱ。葉の周囲は少しギザギザしている(別に触っても痛くはない)。
株全体としても密集しすぎた感じでは茂らないので、涼しげな印象を与える。日当たりが良すぎる場所では葉が黄色っぽくなったり弱ったりしやすいので、半日陰くらいの場所が望ましい。
肥料
緩効性肥料を与えると成長がよいらしいが……あまり必要ない。
水やり
地植えなら、植え付け時以外は不要。
成長速度
非常に遅い。1年育ててみたところでは、ほとんど大きさが変わっていない(10 cmくらいは伸びているのかもしれないが、ほとんどわからない)。
よって、小さな苗木だといつまでも大きくならなくてイライラするかも。初めからそこそこの大きさのものを買った方がよい。
剪定
成長が遅いのでほとんど必要ない。
枯れた枝を整える程度で、自然樹形をそのまま楽しめる。ほったらかしOKなのはズボラ的にはありがたい。
価格
成長が遅いので、そこそこ値が張るものが多い。単幹(一本の太い幹になっているもの)だと、身長かそれ以上くらいの大きさのもので数万円することもある。
ただ、株立ち(細めの幹が数本出ているもの)のものは比較的安価なものもあり、自分が購入したのは 1.5 mくらいのものがホームセンター(ジョイフル本田)で5000円くらいだった。
名前の由来
ハイノキ、すなわち「灰の木」。アルミニウムを多く含んでおり、燃やした後の灰から媒染剤(繊維の染色の際に加える)のミョウバンがとれることからこのように呼ばれる。
ついでに…
ミョウバンは、化合物名としては硫酸アルミニウムカリウム12水和物といい、化学式は AlK(SO4)2・12H2O となる。
これが水に溶けて生じるアルミニウムイオンが、綿などの繊維と色素の分子を結合させる役割があり、色素単独で染めようとするよりも良く染まるようになる。
ミョウバンや媒染剤のことは知っていたが、その原料になる木が我が家の庭に植えられているのは不思議な気分である(別に燃やさないけど(笑))。
シマトネリコ、ソヨゴとの比較
樹形が似ていて、人気の庭木であるシマトネリコ・ソヨゴとの比較をしてみる。
シマトネリコ
・何といってもシンボルツリーの人気No.1!(近所とかぶるおそれもあるが…)
・ハイノキよりも樹形はより爽やか・涼しげな感じで個人的には好み。
・ハイノキ同様、白い花が咲き、実が生るが、花はハイノキよりもやや地味な印象。樹形を楽しむのがメインなのでそれほど花は重要ではないだろうが。
・成長が非常に早く、剪定が必要。刈り込みには強いので、定期的な剪定をすれば小さく保てる。
・成長が早いので、小さめの苗からでも大きく育てやすい。
・成長が早いということは、ある程度大きく育っているものでも比較的安い。
ソヨゴ
・シマトネリコ・ハイノキと樹形は似ていて、涼やかな感じ。
・成長速度は遅め。それほど頻繁に剪定する必要はない。
・小さめの白い花が咲く。
・赤い実が生るので、まるでクリスマスのオーナメントのようにも見えるのも魅力か。
3種の比較では、
成長速度 シマトネリコ > ソヨゴ > ハイノキ
樹形の魅力 シマトネリコ > ソヨゴ=ハイノキ
花の魅力 ハイノキ > シマトネリコ=ソヨゴ
実の魅力 ソヨゴ > ハイノキ >シマトネリコ
という感じか?
(※ 樹形~実の魅力度は、あくまで個人の感想です。シマトネリコ・ソヨゴが好きな方、怒らないで!(笑))
シマトネリコの樹形やソヨゴの実の魅力も捨てがたいが、何よりもメンテナンスの楽さを重要視し、ハイノキを植えることに決定。
ハイノキの植え付け
以前にも書いたが、一応自分が実施した植え付け方法を簡単に書いておく。
過去記事ではもう少し詳しく書いてあるので、詳細を知りたい方は過去記事参照。
① 該当箇所に根鉢の2倍くらいの穴を掘る。
③ 購入時の麻布はそのまま、木の向きを調節して穴に入れる。麻布はそのうち自然に還るので外さなくてよいが、ビニールなどの場合は取る。
④ 周りを踏み固めながら、②の土を入れていく。
⑤ よく土を固めたら株元の周りに直径30 cmくらいの水鉢(土手)をつくる。
⑥ 水鉢が崩れないように、たっぷりと水をやる。水が引いたら、もう一度同じように水やりをする。
⑦ 植え付け後2週間くらいは、毎日水やりをする。水やりの期間はもっと長いほうがいいとか、もっと短くていいとかいろいろな情報があって混乱したが、自分は2週間くらいで問題なかった。
開花までの記録
2月中旬
昨年はほとんど何も変化がなかったが、枝先に3 mmほどの黒い粒々ができているのを発見!
「もしやこれは蕾では!?」 とウキウキする。
4月中旬
2月に蕾らしきものを発見してから、その後ほとんど変化がなかったので3月は意識から消えていたが、4月中旬になって花が咲いているのを発見!
正直相当びっくりしました。
「えっ!? いつの間にか咲いてるじゃん!?」という感じ。
もっとしっかり見ておけばよかった(笑)。
最初の花が蕾から大きくなるところは見逃してしまったが、咲く前の蕾はこんな感じ。
2月の黒い粒々から、いつの間にかこんな白い蕾に変わる。
4月下旬
だいぶ花が増えてくる。
といっても背景の壁が白だから、写真だとよく分かりませんね(笑)。
間近で実物を見ると、かなり花がいっぱいに見えます。
花が咲いているときのハイノキを、上から見た様子。
たくさん花が咲いているのが分かるだろうか。
このアングルでハイノキの花が咲いている様子をとらえた写真は、多分ネット上には存在しないので貴重な写真ではないだろうか(誰もこんなアングルで撮ろうとしないだけだと思うが(笑))。
夕日に照らされる姿も美しい。
バラのような派手さはないが、小さめの花が集まって控えめに華やかな感じ。
おわりに
成長が遅いので剪定はほとんど必要なく、ほぼノーメンテナンスで庭の片隅で涼やかな姿を保ってくれ、春には白い花を咲かせてくれる庭木、ハイノキ。
「シンボルツリーを植えてみたいけど、剪定とか面倒だな…」と思っている方に是非おすすめしたい樹木である。
狭い庭の、初心者向けのシンボルツリーとして最適ではないだろうか。
次は夏になって、実が生る様子が見られるのを楽しみにしている。
※2020年7月追記
夏になり、ハイノキが実をつけてきた!
指でつまむとブルーベリーなどのようにプチュっとつぶれる。
小鳥が好んで食べるらしいが…。ついでに付近の害虫も食べてくれるかな?
( ↓ 植え付けの詳細と、周囲をロックガーデンにした記事はこちら!)